「オーリーが全然浮かない…」「自分だけポップしない気がする」「なんでプロはあんなに軽く跳ぶの?」
スケートボードにハマったばかりの人はもちろん、昔やってて久々に再開したリターンスケーター、そして長年滑ってる玄人まで…誰しも一度はぶち当たるのが「オーリーの高さ」問題です。
見た目はシンプルな技なのに、いざやってみるとめちゃくちゃ奥が深い。自分でも「なんか違うな」って感じてる人、きっと多いはず。
こんにちは。「気になる情報発信局」管理人の好太郎です。スケート歴10年→ブランク15年→58歳でスケート復帰した“おじスケ”代表として、今は頭とカラダをフル活用して滑り直してます。
若いころみたいに筋肉ゴリ押しではいかないぶん、「考えて滑る」「効率よく動かす」をモットーに、オーリーの高さを追求中。
この記事では、オーリーの高さを上げるための7つのテクニックを、プロのやり方や自分の試行錯誤・リアルな口コミを交えて解説していきます。
特にこんな方に読んでほしい:
- 「若い頃より体が重い…」と感じてる方
- ブランク明けで基礎を見直したい方
- 「何となく」でやってたけど、そろそろ理屈も理解したい方
オーリーは一瞬。でも、その一瞬に体の動き、タイミング、気づきが凝縮されてるんです。
この記事を読んで実践すれば、あなたのオーリーはもう一段階レベルアップできるはず。
それでは早速、最初のステップから一緒に見ていきましょう!
1. オーリーの高さを決める「スタンス」とは?
オーリーが高く飛べるかどうかは、足の位置(スタンス)がちゃんとできているかで決まります。
前足と後ろ足の置き方、そして体のバランスの取り方が、オーリーの成功のポイント(とても大切な部分)なんです。
ちょっとしたズレでも、オーリーの高さや安定感に大きな差が出ます。
自分なりのクセのあるスタンスになってしまっている人も多いと思いますが、オーリーを綺麗に高くしたいなら、スタンスを見直すチャンスです。
正しいスタンスの取り方とは?
後ろ足(テール)は、昔からの定説と同様に、テールの丸みが始まるギリギリより少し内側がベスト。
その位置で“パチン”と弾けるしっかりしたポップが生まれます。前足は最新の指導書でも推奨されているように、フロントトラックのビスの少し後ろ、30〜45度ずつ斜めに置くのが安定性◎です。
肩と足の向きはデッキと平行に。肩が開きすぎると重心がブレて、テールの弾きに影響が出るので要注意。
足の位置で何が変わるのか?
後足がテール端に近すぎるとポップは強いけど不安定。逆に内側すぎると安定するけど高さが出にくくなります。
つま先寄りで踏めば速く弾けるがミスしやすく、土踏まず付近だと反応は鈍くても安定性は高いといった特性があります。
前足の置き位置や角度も同様に重要。ビスのすぐ後ろで斜め置きを基本に、自分の足首が一番動きやすい角度を探しましょう。
よくあるNGなスタンス例
- 後ろ足がテール端ギリギリすぎると、丸みで滑ってミスが増えます。
- 前足を真横に置くと、すり足がスムーズにできずノーズが上がらない。
- 前後の足幅が狭すぎると、オーリー動作が小さくなり、結果的に跳ねにくくなります。
- 重心が左右どちらかに偏るとバランスを崩しやすく、高さが出ません。
スタンス安定化の練習法
今話題のYouTubeやRedditで紹介されている練習法に、「ノープッシュ状態でのゆらしトレーニング」があります。
デッキにただ乗って、つま先・かかと・内側・外側へ体重移動を繰り返し、安定した重心を体に覚えさせていく方法です。
さらに印象的だったのが、ある海外スケーターのこんな言葉:
「オーリーを高くしたいなら、膝を胸の方まで引きつけるようにしてみて。
板は自分の足の高さまでしかついてこれないから。」
つまり、自分の足が上がらないと、どれだけ板を弾いても“その高さまでしか跳べない”というリアルなアドバイスです。体の可動域や脚の引き上げも意識していきましょう。
プロがやっているスタンス調整のコツ
プロスケーターたちは、路面の状況やその日の体調によってスタンスを微調整しています。風が強い日は安定感を優先して後ろ足をやや内側に。
また、障害物を飛び越えるときは、前足の角度を深めにするなど、トリックに応じて柔軟に対応しています。
そして、テープの削れ跡やステッカーで足の置き場所を可視化する工夫も。これにより、毎回同じ場所に足を置く習慣がつき、成功率が格段に上がります。
スタンスは一度決めたら終わりではなく、毎回少しずつ最適化していくもの。あなたも「今日はちょっと足の角度を変えてみよう」と意識するだけで、オーリーの感覚がガラリと変わるはずです。
2. テールをしっかり弾ける「足の動かし方」を理解する
スタンスが安定したら、次は肝心のテールの弾き(ポップ)です。正しいタイミングとキレのある“パチン”が、高さと安定感を生み出します。
テールを弾くタイミングとは?
オーリーで差が出るのが、ジャンプと同時、またはほんの少し先行するタイミングでテールを弾くこと。これがズレると、板は浮かないしバランスも崩れやすいです。
最新のPhysiology動画によれば、膝を使って体を持ち上げつつ、ボードから圧を一旦抜いてからポップする動作が理想的とのこと。
Redditでも同様のアドバイスがありました:
「テールを地面に打ち込むとき、背中側に重心を移しながら、つま先を下に“スナップ”させる感じが良い」
膝でしゃがんでタメを作り、踏む瞬間にかかとを浮かせるようにつま先主体で“ピンッ”と弾くようにしましょう。
力の入れ方で変わるオーリーの高さ
テールのポップって、実はスピードと正確さが大事。地面に強く踏み込むことが目的ではありません。
Supply Networkなどによると、ポップ時は後ろ足に重心を寄せつつ、ボードをしっかり打つことで高さが出やすいとされています 。
後ろ足のボール(指の付け根)を使って、板を垂直にパチンと弾くイメージで。あまり踏み込まず、“弾く”感覚を意識することで、板の反発を最大化できます。
よくある「踏み遅れ」の原因と対策
多くのスケーターがぶつかる壁が、踏み遅れ。ジャンプ→ポップの順が逆転してしまうミスです。
「ジャンプとポップをバラバラにやってしまうと、板が“置いてけぼり”になって浮かない」
対策としては、まずは「地面でジャンプ動作+ポップを合わせるイメージ練習」→実際に板で実践が効果的です。 “しゃがんでジャンプ・弾き” を体に覚えさせましょう。
テール弾きを鍛える練習法
- 地上でポップ練習:板なしで足裏の反発感やタイミングを確認。
- 板上で靴ひも位置を狙って10回連続ポップ:指の付け根のバネを目覚めさせる。
- アスファルトや滑りにくい路面を選ぶ:ボードの反発がしっかり感じられて練習効率アップ。
最初は高さより“リズム”と“音”を重視。クリアな“パチン”音が出るようになれば、タイミングも自然と整います。
音で覚える!オーリーのリズム
テールの“パチン”という音と、すり足の“シュッ”という音を頼りに練習すると、動作が自然に繋がります。
Supply NetworkやWikipediaによれば、ボードは“力+摩擦”で浮くため、このアコースティックな確認法は特に有効です 。
3. 前足のすり足が高さのカギを握る
テールは上げてるのに「板が体にくっついてこない」「跳び方が水平にならない」……
その悩み、実は前足のすり足(フットスライド)に原因があることがほとんどです。
すり足で板を引き上げる意味
テールを弾くだけでは板は前に飛んでいくだけ。前足のすり足があるからこそ、ノーズが上がり、体と一体化した浮遊感が生まれます。
物理的には、板が前足を押し返す力を“摩擦で引き上げる”ように使うことで、板全体が高く飛ぶわけです 。
靴のどこが板に当たるのがベスト?
ベターなのは、靴ひも付近~足の甲の側面。このエリアは足首の柔軟性が活きやすく、板を真上へ引き上げる感覚がつかみやすいです。
逆に、つま先先端やソールだけだと、摩擦が少なく滑りやすいうえ、すり足動作が浅くなりがちです。
そのため、靴のアッパー(ひも近辺)に削れ跡がつくのが理想。削れていない場合は、角度やタッチ位置を調整してみましょう。
すり足が上手くいかない時の対処法
「板が浮かない」「前に飛んでしまう」場合は、すり足の方向・タイミング・力の逃がし方を見直す必要があります。
物理分析によれば、前足は押し込むのではなく自然に引き上げるように一緒に浮かせる意識が重要で、必要以上に板を押すとむしろ高さが落ちてしまうそうです。
また、タイミングはとてもシビア。板がまだ浮き上がっている“上昇途中”で、すり足を終えて足首を返すようにノーズを軽く押し出すと、板が水平になりやすくなります。
具体的な練習法:
- 床にテープで矢印を貼り、斜め前方へすり足トレーニング
- 靴のアッパー部分を意識しながら、動画で足の軌道を確認
- 板に乗らず“すり足のみ”動作を繰り返す
- 静止状態で、すり足→ノーズの押し出しまでつなげる
すり足トレーニングのステップ
より効果的な練習の流れは:
- 地面にテープ→すべり上げる足の軌道を意識
- 板に乗って静止→すり上げの感触を体得
- ノーズの先で軽く“止める”動きを追加し、板との密着感強化
- 1日10回×3セットを目安に、フォーム最重視で反復
ポイントは“素早さより、リズムと正確さ”。フォームが固まるほど、自然な高さと安定性がついてきます。
プロも悩む「前足の使い方」
実はプロですら、「すりすぎる・抑えすぎる」「タイミングや角度がズレる」と悩みながら練習しています。
足首と股関節の柔軟性を高めるため、プロも入念なストレッチやエクササイズを欠かしません。柔軟性とスライドの精度、この2つが前足を制すると言っても過言ではありません。
すり足は、“板と身体をつなぐ糊付け役”。イメージとしては、強く滑らなくてもいいので、“板にくっついて浮く”感触を優先してください。
4. すべての動作を連動させるポイント
オーリーは、テールのポップ → ジャンプ → すり足 → ノーズの押し出し → 後ろ足でキャッチという一連の流れを一瞬でつなげるトリック。
その“流れの連動”が滑らかにできるかどうかが、高さとキレを左右します。
連動をスムーズにするコツ
各パートを別々にやっていてもダメ。ジャンプとポップを合わせ、ポップとすり足を合わせ…という具合に1つにつなげて“せーの!”で流れを作る意識を持つのが大切です。
理想は、すべてをスローで意識しながら反復すること。
タイミングがズレるとどうなる?
- ジャンプが先→ポップが後:板だけが浮いて、体と分離。
- ポップが先→ジャンプが後:板が浮かず、跳ねが弱い。
- すり足遅れ:ノーズが上がらず、板が前上がり。安定感ダウン。
- ノーズ押しが遅い:下降中に水平にできず、フォーム崩れやビギナーでは次トリックに繋がりにくくなる。
こうしたズレは**0.1秒**程度の違いでも起こるため、スマホスロー再生でフォームチェックし、自分の流れがズレていないか確認するのが上達の近道です。
初心者にありがちなズレポイント
- ジャンプばかり気にしてポップのタイミングをずらす
- すり足を“強く押す”意識になり、本来の流れが切れてしまう
- ノーズ押しから後ろ足引き上げを切り替えるときに途切れがち
こういう人は「弾く→滑らせる→押す→キャッチ」の順番を声に出して練習してみてください。動きが1連の流れとして体に入ってきます。
おすすめの練習メニュー
- 各動作をスローに分解して行う(板なし可)
- 「弾く→滑らせる→押す→キャッチ」の順で声に出して、板上で実践
- スマホで撮影し、順番のズレや止まりをチェック
- 慣れてきたらスピードを少しずつ上げて、流れを自然なスピードに近づける
- 最後は「せーの!」で一気に通しトライ。繰返しで筋肉と体に“流れの癖”を刻む
5. 高さアップのための体づくりと補助トレーニング
オーリーが頭打ちになる時、多くはテクニックではなく体の土台の弱さが原因。特にブランク明けの“おじスケ”世代にとって、身体の整え方=オーリーの質を引き上げるカギです。
体幹が弱いとオーリーは伸びない?
オーリーで大事なのはジャンプ力だけじゃない。体幹=腹筋・背筋・骨盤周りの安定があることで、空中で板と体が離れず、一体感のある動きが可能になります。
最新Biomechanicsの研究でも、体幹が強いほど空中の安定性が高まる傾向があると報告されています 。
おすすめは、プランク&ドローイン(お腹を凹ませる呼吸法)で、30秒×3セットを毎日のルーティンにするだけで効果◎。
更にバランス効果を増すなら、片足プランク(左右30秒ずつ)も取り入れてみましょう。
脚力アップに効果的な自宅トレ
オーリーに必要なのは単なるパワーではなく、爆発的瞬発力+跳びと安定性を支える脚力です。
ジム不要、自宅でもできるエクササイズで育てられます。
- スクワット:基本のスクワットで股関節+太もも裏+お尻をまんべんなく強化。
- ジャンプスクワット:地面を爆発的に蹴る力を養い、オーリーのエッジに。
- 階段2段飛ばし:日常でもできる瞬発力トレーニング。
ジャンプスクワットは10回×1〜3セット。年齢や体力に合わせて、ゆっくりフォーム重視で行いましょう。
柔軟性が高さと安定に与える影響
オーリーは柔らかさが意外と大事。股関節・ハムストリング・足首・腰が硬いと、しゃがみが浅く「ため」が作れず、高く跳ぶパワーが制限されます。
おすすめストレッチは、前屈・開脚・アキレス腱・ハムストリングのゆるめ。呼吸を止めず、毎日少しずつ、気持ちいいくらいで続けることで可動域がじわっと広がります。
年齢に合った体づくりのコツ
年齢を重ねると筋力も柔軟性も落ちますが、それを“味方に変える”ケアができれば、スケートの寿命は確実に延びます。
ポイントは、無理せず・丁寧に・継続すること。ストレッチは温かい状態で5〜10分、スクワットやプランクも回数よりフォーム重視でOK。
休養日もちゃんと作って、「今日は軽め」「今日はケア重視」で体に耳を傾けましょう。
毎日5分!オーリー強化体操
滑る日はもちろん、滑らない日だってOK。たった5分だけの習慣体操で、体幹・脚力・柔軟性をバランスよく整えましょう。
メニュー(各1分程度)
- 深めスクワット:オーリー姿勢を意識しながら太ももを鍛える
- 片足立ちバランス(左右):「板と一体になる感覚」を養う
- 前屈ストレッチ:ハムをほぐし、しゃがむ準備をサポート
- 足首回し(左右):すり足時の安定性向上
- プランク:姿勢を支える体幹を強化
たった5分でも毎日の積み重ねが変化を呼び、生き生きした滑りにつながります。焦らず、でも続けていくことが一番。
6. よくある質問(Q&A)
Q1. オーリーの高さは年齢で変わりますか?
A1.もちろん、年齢とともに筋力・柔軟性・瞬発力は落ちますが、それが“高さの天井”になるわけではありません。
正しいフォーム+体づくり+継続練習があれば、40・50代でも30代並みの高さを出しているスケーターは多数います。
Q2. すり足が全然できません。どう練習すれば?
A2.まずは板に乗らず地面で斜め上に擦る感覚を覚えるところから始めましょう。
板に乗ったら、すり足→ノーズの押し出しまでをゆっくり繋げる練習をして、靴のアッパーが板に当たる感覚を体に覚えさせるのがポイントです。
Q3. テールを弾いても音が鳴りません…失敗?
A3.“パチン!”という音が鳴らないのは、踏み込んで板を押し潰しているか、指の付け根で正しく弾けていない可能性があります。
まずは指の付け根でピンポイントにスナップのように弾く感覚を習得しましょう。音が澄んでくると、板の反発も増し高さが改善されます。
Q4. スニーカーのどの部分が削れるの?
A4.一番削れるのは、前足のひも付近から足の甲にかけてのアッパーです。これは前足がノーズをしっかり擦っている証拠。
もしそこが削れていなければ、すり足の角度やタイミングを調整してみましょう。
Q5. 毎日どれくらい練習すれば効果が出ますか?
A5.大切なのは「集中した時間を継続」すること。1日15分でも、週3〜4回の練習+体幹・柔軟性トレがあれば、1〜2ヶ月で「高さが変わった」と実感できます。
逆に長時間でも中身が薄いと効果は薄いので、短くても質重視で取り組んでください。
7. オーリー上達のための総まとめ
ここまで、オーリーの高さを伸ばすために必要な7つの要素を一通り見てきました。最後に、“今日からやれること”として要点をまとめます。
① 正しいスタンスをまず固める
- 後ろ足はテールの丸み内側ギリギリ、前足はビスの後ろ30〜45度斜めが基本。
- 常に足跡や削れ跡でベストポジションをチェック&記録。
② テールの「パチン」が成功の鍵
- ジャンプと同時に、かかとを上げつつ指の付け根で鋭く弾く。
- 力じゃなく“速さと正確さ”で音と反発を整える。
③ 前足のすり足で板を引き上げる
- 靴ひも付近でノーズ方向へスライドさせる
- 早すぎず遅すぎず、上昇途中で滑り終えてノーズを押し出す意識を持つ
④ 動作を“流れでつなぐ”
- 「弾く→滑らせる→押す→キャッチ」という動きを声に出しながら滑らかに繋げよう
- 0.1秒のズレをスマホのスローでチェックして改善
⑤ 体を整えて技を支える
- 体幹はプランク/ドローインで30秒×3セット、片足プランクも効果的
- 脚力はスクワット・ジャンプスクワット・階段2段飛ばしで強化
- 柔軟性は毎日のストレッチで股関節・ハム・足首をゆるめよう
- 毎日5分のルーティンで習慣化がカギ
⑥ 継続と楽しみを忘れずに
- 年齢や体調に応じてフォーム重視で少しずつ
- 「できた感」を積み上げ、小さな成功を楽しむ
- 無理せず、でも思考停止せず、自分の感覚を信じて続けること
オーリーは誰でも伸びる技です。特に年齢を重ねたスケーターは、“考察しながら滑る”スタンスで無理なくでも確実に成長できます。
今日から紹介した練習を取り入れるだけでも、数週間後には明らかな変化が感じられるはず。
最後にもう一度。高いオーリーは、正しい形+鋭いポップ+前足のヌルっとした引き上げ+流れる連動+体の準備の積み重ねです。
この記事を参考に、あなたのオーリーが“ひとつ先”のステージへ飛べますように。Happy ollie!