スケートボードを始めてみると意外にお金がかかる事に気づいてきます。オーリーができるようになるとフリップやBOXにチャレンジするようになり、デッキがチップしたり折れたりすることがあります。
そうなると新しいデッキが欲しくなります。でも、デッキ1枚の値段は1万円前後。消耗品としては高く感じてしまいますよね。海外では日本の半額で売られているのに日本では利益分の他に関税や送料、仲介手数料などが上乗せされるため倍の金額で売られています。
そんな時に使ってほしいのがブランクデッキです。「えーっ、ブランクデッキってダサくない?」そんな風に思っているならもったいないですよ。
初めまして。気になる情報発信局を運営している好太郎と申します。若い時と違って体力は落ちたけどお金に少し余裕ができたおじさんがスケートボードの部品を色々試してみて、自分なりの感想を述べてみるコーナーです。
上手い人は何を使っても上手に使いこなしてしまいますが、私みたいなおじさんが使っても大丈夫なのかは皆さんのお役に少しでも立てるのかなと思っています。
ブランクデッキとは
ブランクデッキとは、ノーブランドのデッキで裏にグラフィックが描かれていないものです。例えば、ブランド品は広告費やライダーのスポンサー費用などコストがかかります。またデッキの裏側にもアーティストのグラフィックを入れることでもコストがかかります。
それらを一切省くことで、安値で購入できるのがブランクデッキになります。ブランクデッキといっても種類はたくさんありますので、最初はどれを選んでいいのか迷ってしまうことでしょう。失敗しないブランクデッキの選び方は「プレス工場で選ぶ」ことです。
スケートボードのプレス工場
スケートボードはカナディアンメープルやチャイナメープルという材質のベニヤ板を何枚も重ねてプレスしていきます。枚数が増えることで強度が増しますがその分重量も増えていきます。逆に少ない枚数では軽くなる分強度が落ちるということです。
スケートボードは7枚から8枚プレスが主流となり、各ブランドでは特殊なプレス方法を用いて軽さや強度、デッキをはじいた時の音やはじき具合でオリジナリティを競っています。その違いが明らかになるのがブランドが生産を委託しているプレス工場です。
スケートボードのプレスを大きく分けると、通常の熱を加えて乾燥させるプレスと熱を加えない自然乾燥のコールドプレスになります。違いは熱を加えたほうが固く弾きがいいのが特徴です。コールドプレスは粘りがあり弾力性と耐久性が上がっています。
そして、誰もが知っているブランドデッキをプレスしている工場が次に説明する2社になります。
DSM PREMIUM WOODSHOP / DWINDLE
【DSMで生産されているスケートブランド】
- Enjoi
- Santa Cruz
- Almost
- Darkstar
- Blind
- Palace
- Creature
- 5Boro
- Flip
- Evisen
- Zero
- FUCT
デッキのリバウンド製を高める為、独自に開発された樹脂ボンドを使用。工場で一枚一枚厳しいチェックをクリアしてから出荷されており、品質にムラを出さないのがモットーのようです。サイドには DSM 製を表すシールが貼ってあります。
BBS MFG / GENERATOR
【BBSで生産されているスケートブランド】
- POLAR、MAGENTA、DELUXE (ANTIHERO、KROOKED、REAL 等)
- BAKERBOYS (BAKER、DEATHWISH 等)
- Alien Workshop
- Primitive
- Alltimers
- Habitat
- FA/Hockey
- Isle
- Black Label
- Birdhouse
- Theories
- Toy Machine
- Sk8Mafia
- DGK
PVAという水性のエポキシ接着剤を使用し、強度を増すためプレス時にデッキに熱をいれないコールドプレスを採用しています。ディテールについては、ノーズがやや長く、キックは緩やかな立ち上がり。しなやかで柔軟性があり、踏むと伸びるように上がってくる様な乗り心地です。
大げさに例えるとプールの飛び込み台の板です。自然に優しい材料を使用してるので、切り落とされた木材はリサイクルされ、環境へも配慮しています。
ブランクデッキおすすめは?
スケートボードは自分に合ったデッキを選ぶのが1番です。弾きを重視するか軽さで選ぶのか、シェイプ(形状)で選ぶのかを重要視するといいでしょう。
実際にBBS社とDSM社でプレスされたブランクデッキを扱っているのがカルフォルニアストリートしか見当たりません。「他にもあるよ」という人はコメント欄で教えていただけるとありがたいです。
また、ブランクデッキも各ショップによって特徴がありますので、実際に使ってみないとわからない部分もありますので、その特徴を実際に使ってみて感想を述べてみました。ブランクデッキを選ぶ際の参考にしてみてください。
こだわりのブランクデッキ カルフォルニアストリート
1988年創業のスケートボードのプロショップ(専門店)CALIFORNIA STREET(カリフォルニアストリート・カリスト)店名の由来はスケートボード発祥の地、カリフォルニアからいち早く最新のスケートボードに関する情報を日本に提供したいという思いで名付けられました。
カリストはBakerとのコラボデッキをリリースしたりベンチャートラックともコラボトラックをリリースしているスケーターならカリストの名前を知っているほどの老舗のスケートショップです。そんなカリストがこだわって作ったデッキが上の2つのデッキです。
一見ブランクデッキのように見えますが、カルフォルニアストリートがこだわって作っている自慢のオリジナルデッキです。SIMPLE シリーズは CLEAR と BLACK の2種類がありサイズも豊富です。
こちらはそれぞれプレス工場が異なり、BBS社とDSM社で生産されています。
とりあえず2つとも購入して使ってみたのですが、DSM社のデッキは安値のブランクデッキと違いチップもしにくくとても弾きがいいのが特徴です。BBS社のデッキはコールドプレスで熱を加えていないので、耐久性、柔軟性、反発性に優れています。
シェイプはどちらも同じでノーズもテールも丸みを帯びた同じ大きさです。コンケーブもきつくもゆるくもなく癖がないので、ランプでもストリートでも難なく滑ることができます。ちなみに自分は7,875を使っています。
8インチでは大きくて重いけど7.75じゃ小さいかなって人におすすめのサイズです。テールも弾きやすくストリートでもミニランプでも安定感があります。私はこのサイズが1番しっくりきます。
老舗SDS社のブランクデッキ スケートボードショップ砂辺
「スケートボードのある生活。」 をコンセプトに地元沖縄は勿論、全国にスケボーとウェアをお届けする沖縄のローカルショップSUNABEです。SUNABEのブランクデッキは有名ブランドも手掛けるSDS社製のプレスです。カラーの豊富さと他社より広いサイズ展開が魅力のブランク(無地)デッキです。
上質なプレスで仕上げられたメイプル 7プライ(7枚合板)デッキは素直なコンケーブ(横の湾曲)にやや立ち上がったキック(両先端の立ち上がり)はストリートからパークまで幅広く対応してくれます。
値段も5,000円以下(デッキテープ付き)で購入できるので、フリップの練習でチップしたとしても買い替えの負担が少なくなります。
kids向けブランクデッキ REVEL ROYAL(レベルロイヤル)
1993年に "2-SKATES"として創業して以来、世界のトップシーンと共に歩み、次々にRIDER達をPROに昇格させ数名を世界のTOP SCENEに導き、多くの海外TOP BRANDとの親密な関係などを生かし、高品質なPRODUCTSを生産。
OMGのブランクデッキは通常のエポキシ樹脂を使った熱を加えたプレス(マスター)と熱を加えないコールドプレス(エリート)の2つが用意されています。
OMGのブランクデッキは軽くてテールが小さめに作られています。ピンポイントにテールを弾けるからオーリーの高さが出しやすいです。ただ、テールが小さいので初心者の方には向かないかもしれません。シェイプが割と小さめなのでkids向けといえるかもしれません。
価格は公式サイトでは定価の7,700~8,380円(税込 デッキテープ付き)で販売されていますが、楽天、Amazon、ヤフーショッピングで購入するのが定価よりも安く買えるのでお勧めです。
コスパ最強ブランクデッキ SECOND SK8
金欠スケーターご用達のSECOND SK8のSM BLANKS。ブランクデッキも種類やサイズが豊富で驚くほど安い値段で購入できます。
ブランクデッキのほかにもオリジナルのベアリングやウィール、トラックもオリジナルを製造販売しています。その中でもブランクデッキの口コミはかなり評判がいいです。
自分もハイグレードデッキを使ってみましたが、軽くて丈夫でつかいやすかったです。一緒に滑っている仲間にもSM BLANKSを使っている人が2人います。普通にBOXでグラインドしたりバンクでオーリーしてるけど、不満なく使っていますよ。
お小遣いで頑張っている学生スケーターにおすすめのブランクデッキです。値段も驚きの3,970円。この値段でこのクオリティはさすがにやばいと感じました。
まとめ
ブランクデッキを使うのって周りの目を気にして躊躇してしまうところがありますが、結構気にしているのは自分だけです。好きなブランドとプレス工場が一緒ならこだわるのはグラフィックだけなのかもしれません。
スケートボードは飾って眺めるものではなく、滑って楽しむものです。ミニランプでインターフェイキィーやレールでボードスライドを練習するようになるとグラフィックはすぐに消えてしまいます。
それも味が出ていいという人もいますが、こだわりがなければブランクデッキを1度試してみるのもいいでしょう。きっと気に入ってくれるのではないでしょうか。